かかとが痛い原因は何?どこに相談したらいい?
朝、ベッドから降りて最初の一歩を踏み出した瞬間、かかとに鋭い痛みが走る。
しばらく歩いていると痛みは和らぐのに、座って休憩した後にまた歩き出すと痛みがぶり返す。
あるいは、夕方になるにつれてかかとの痛みがじわじわ強くなってくる。
かかとの痛みは、痛む場所・タイミング・痛み方によって原因がまったく異なります。
足底筋膜炎(足底腱膜炎)が原因であることが多いものの、アキレス腱炎、踵骨棘、踵部脂肪褥炎、さらには痛風や関節リウマチなど全身性の疾患が隠れているケースもあります。
江戸川病院スポーツ医学科によると、足底腱膜炎は10人に1人が生涯で罹患するとされており、決して珍しい疾患ではありません(出典:江戸川病院)。
約9割の患者は保存治療により12か月以内に症状が改善するとのデータもあり、適切な対処を行えば改善の見込みは高い疾患です。
この記事では、かかとの痛みの原因を「痛む場所」と「痛むタイミング」から整理し、自分でできる対処法と、専門家に相談すべき判断基準までを詳しく解説していきます。
かかとの痛みを「場所」から読み解く
かかとの痛みは、痛みが生じている場所によって原因疾患をある程度絞り込むことができます。
「かかとが痛い」と一括りにするのではなく、具体的にどこが痛いのかを把握することが、適切な対処への第一歩です。
かかとの裏(足裏側)が痛い場合
かかとの裏、特に内側寄りに痛みがある場合、もっとも可能性が高いのが足底筋膜炎(そくていきんまくえん)です。
足底腱膜炎とも呼ばれ、足の指の付け根からかかとの骨まで足裏を扇状に広がっている足底筋膜(足底腱膜)に炎症や微小な断裂が生じた状態を指します。
足底筋膜は、足のアーチ構造を弓の弦のように下から支えている組織です。
歩行時に地面からの衝撃を吸収するクッションの役割を果たしていますが、過度な負荷や加齢によって柔軟性が失われると、かかとの骨との付着部に炎症が起こりやすくなります。
足底筋膜炎の特徴的な症状は「安静後の始動時痛」。
朝起きての最初の数歩、長時間座った後の歩き始めにかかとの裏に鋭い痛みが走り、しばらく歩いていると徐々に軽減する――この独特のパターンは、足底筋膜が安静時に収縮し、動き出した際に急激に引き伸ばされることで生じるものと考えられています。
もうひとつ見落とされやすいのが、踵部脂肪褥炎(しょうぶしぼうじょくえん)です。
かかとの骨の下には衝撃を吸収する脂肪体(ファットパッド)があり、加齢や体重増加、長時間の硬い床面での立ち仕事によってこの脂肪体が萎縮・変性すると、骨が直接地面の衝撃を受けるようになります。
足底筋膜炎との違いは、歩くうちに痛みが改善するのではなく、荷重をかけ続けるほど悪化する傾向がある点です。
かかとの後ろ(アキレス腱側)が痛い場合
かかとの後ろ側に痛みがある場合は、アキレス腱炎またはアキレス腱付着部症の可能性があります。
アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)からかかとの骨へつながるアキレス腱に炎症が起こる疾患で、かかとの骨から2〜6cm程度上方に痛みが出るのが特徴です。
ランニングやジャンプなどのスポーツでの使いすぎが主な原因ですが、運動不足によるアキレス腱の柔軟性低下でも発症し得ます。
一方、アキレス腱付着部症は、アキレス腱がかかとの骨に付着する部分そのものに炎症が生じる疾患で、かかとの骨の後ろを押すと痛みが再現されるのが特徴的です。
ヒールの高い靴の長期着用や、硬い靴の縁がかかとに当たり続けることも原因になり得ます。
かかとの内側・外側が痛い場合
かかとの内側にズキズキとした痛みがある場合、足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)を疑うケースがあります。
足首の内側にある足根管というトンネル状の構造の中を通る後脛骨神経が圧迫され、かかとの内側から足裏にかけてしびれや痛みが広がる疾患です。
かかとの外側に痛みが出る場合は、腓骨筋腱炎や足首の外側靭帯の損傷が関与していることがあります。
足を外側に捻る動作(回外)が習慣化している方に見られやすく、靴底の外側が極端にすり減っている場合は要注意です。
かかとが痛む「タイミング」で原因を見分ける
場所だけでなく、痛みが出るタイミングも原因の手がかりになります。
朝の起床時・寝起きにかかとが痛い
朝の第一歩で強い痛みが走り、数分歩くと徐々に楽になるパターンは、足底筋膜炎の最も典型的な症状です。
就寝中は足首がやや下向き(底屈位)になりやすく、足底筋膜は収縮した状態が続きます。
起き上がって体重をかけた瞬間に筋膜が急激に引き伸ばされることで、かかとの骨の付着部に強い牽引力が加わり、痛みが発生します。
寝起きのかかとの痛みが長期間続いている方は、就寝時にナイトスプリント(夜間装具)を使用して足首を直角に保つことで、朝の痛みを軽減できる場合があります。
歩くとかかとが痛い・歩くと激痛が走る
歩行時に一歩一歩かかとに痛みが走る場合、足底筋膜炎に加えて踵骨棘(しょうこつきょく)の存在も考えられます。
踵骨棘とは、かかとの骨の底面にトゲ状の骨の突起ができた状態で、レントゲンで確認できます。
ただし、ここに臨床上の重要な知見があります。
踵骨棘はレントゲンで見つかっても痛みがないケースが多く、逆に踵骨棘がなくても強い痛みが出ることもあります。
MSDマニュアルプロフェッショナル版でも「目に見える骨棘は一般に足底腱膜炎の症状の原因ではない」と記載されており(出典:MSDマニュアル)、「骨にトゲがあるから痛い」とは限らない点に留意が必要です。
歩行時の激痛が突然始まった場合は、アキレス腱断裂の可能性も視野に入れるべきです。
「バチン」という破裂音とともに発症し、つま先立ちが困難になるのが特徴で、この場合は速やかに整形外科を受診する必要があります。
夕方になるとかかとが痛くなる
朝は比較的楽なのに、夕方にかけて痛みが増すパターンは、長時間の荷重負荷による蓄積疲労が原因です。
立ち仕事や営業職で1日に何千歩も歩く方に見られやすく、足底筋膜炎の中期〜後期、あるいは踵部脂肪褥炎で多い訴えです。
このパターンでは、靴の選択が症状に大きく影響します。
底が薄く硬い靴、クッション性のないパンプスなどで長時間過ごしていると、かかとへの衝撃が蓄積し、夕方には耐えがたい痛みに発展することも。
突然かかとが痛くなった場合
特にきっかけなく突然かかとに激痛が走り、赤みや腫れ、熱感を伴う場合は、痛風発作の可能性があります。
痛風は一般的に足の親指の付け根に発症するイメージがありますが、かかとに症状が出ることもあります。
血液検査で尿酸値を測定することで診断が可能です。
関節リウマチも、かかとの痛みの原因になり得る全身性疾患です。
両足に対称的な痛みが出る、朝のこわばりが30分以上続くといった特徴がある場合は、リウマチ科や内科での精査が必要でしょう。
かかとの痛みの「本当の原因」は足だけにあるとは限らない
かかとが痛い原因を調べると、多くの医療機関のサイトでは足底筋膜炎やアキレス腱炎といった足の局所的な疾患の説明が中心になっています。
もちろん、足の局所に問題があるケースは非常に多いのですが、臨床の現場では「足だけを治療しても改善しない」ケースも少なくありません。
では、足以外のどこに原因があるのでしょうか。
足首のゆがみ(回内足・回外足)
かかとの痛みに深く関与しているのが、足首のアライメント(配列)の問題です。
正常な状態では、かかとの骨(踵骨)は地面に対してほぼ垂直に位置していますが、足首が内側に倒れている状態(回内足)や外側に倒れている状態(回外足)になっていると、足底筋膜や腱に偏った負荷がかかり続けます。
回内足は偏平足(扁平足)と密接に関連しており、足のアーチが潰れることで足底筋膜が過度に引き伸ばされます。
回外足はハイアーチ(甲高)と関連が深く、足裏のクッション機能が低下してかかとへの衝撃が集中しやすくなります。
靴底のすり減り方を確認してみてください。
内側が極端にすり減っている場合は回内足、外側が極端にすり減っている場合は回外足の傾向がある可能性があります。
骨盤・股関節の傾きが足に影響する
足首のアライメントは、足首だけの問題ではありません。
骨盤が傾いていれば、股関節の角度が変わり、膝の向きが変わり、足首にかかる荷重の方向が変わる。
人体はひとつのつながった運動連鎖(キネティックチェーン)として機能しているため、上位の関節の問題が最終的にかかとの痛みとして表面化するケースがあります。
たとえば、骨盤が左右どちらかに傾いていると、片方の脚にだけ過剰な荷重がかかり、片方のかかとだけが痛くなるという現象が起こり得ます。
「片方のかかとだけ痛い」という訴えの裏には、こうした上位関節の問題が潜んでいることがあるのです。
CUREPRO三郷店では、かかとの痛みに対して「骨盤 → 背骨 → 股関節・足首」の順に全身のアライメントを整えるアプローチを採用しています。
足の局所だけでなく、身体全体のバランスから痛みの根本原因を探るという視点は、足底筋膜炎の再発を繰り返している方にとって検討の価値があるでしょう。
かかとが痛いときの対処法
かかとの痛みを感じたとき、すぐにできることと、中長期的に取り組むべきことがあります。
急性期(痛みが出始めた直後)の対応
痛みが出始めた初期段階では、まず患部への負荷を減らすことが最優先です。
激しいスポーツや長時間の立ち仕事を可能な限り控え、氷をタオルに包んで患部に15〜20分当てるアイシングを1日数回行うと、炎症を抑えるのに有効です。
市販の消炎鎮痛剤(ロキソプロフェンやイブプロフェンなど)を一時的に使用することも選択肢のひとつですが、長期的な使用は胃腸への負担もあるため、痛みが1〜2週間以上続く場合は医療機関を受診しましょう。
ストレッチとセルフケア
足底筋膜炎に対するセルフケアの基本は、足底筋膜とアキレス腱のストレッチです。
足底筋膜のストレッチは、座った状態で痛む側の足を反対の膝の上に乗せ、足の指を手で反らせるように背屈させます。
足裏に張りを感じた状態で10秒キープし、10回繰り返します。朝起きる前にベッドの中で行うと、最初の一歩の痛みを和らげる効果が期待できます。
アキレス腱のストレッチは、壁に手をつき、痛む側の足を後ろに引いて踵を地面につけたまま膝を伸ばしてふくらはぎを伸ばす方法が基本です。
膝を軽く曲げた状態で行うとヒラメ筋のストレッチにもなり、足首の柔軟性向上に寄与します。
足裏のマッサージとして、テニスボールやゴルフボールを床に置き、足裏で転がす方法も日常的に取り入れやすいセルフケアです。
ただし、痛みが強い急性期には刺激が逆効果になる場合があるため、痛みの程度を見ながら加減してください。
靴とインソールの見直し
かかとの痛みに対して、靴の選択は想像以上に大きな影響を持っています。
かかと部分にクッション性があり、足のアーチをしっかり支える構造の靴を選ぶことが基本です。
インソール(中敷き)の使用も有効な対策のひとつです。
足底筋膜炎には、足のアーチ(特に内側縦アーチ)をサポートするタイプのインソールが推奨されます。
単なるクッション材ではなく、足底の骨格構造を補助する設計のものが望ましいでしょう。
CUREPRO三郷店では国際特許を取得したインソールを取り扱っており、足底の骨をしっかり支えることで内側アーチと下半身のバランスを整える設計がされています。
体重管理
体重は足底筋膜にかかる負荷と直接的に比例します。
BMIが30以上の肥満の場合、足底筋膜炎のリスクが有意に上昇するとされており、減量だけで症状が改善するケースも少なくありません。
急激なダイエットは別のリスクを伴うため、無理のないペースでの体重管理が望ましいでしょう。
こんなときは医療機関を受診すべき
かかとの痛みの多くはセルフケアで改善に向かいますが、以下のような場合は整形外科の受診を検討してください。
2週間以上の安静とセルフケアを続けても痛みが改善しない場合。かかとに赤み・腫れ・熱感がある場合。
痛みが急激に強まった、あるいは突然発症した場合。
かかとだけでなく足首や膝にもしびれが出ている場合。
両足のかかとに同時に痛みがある場合(全身性疾患の可能性)。発熱を伴う場合。
整形外科では、レントゲン検査で踵骨棘の有無や骨折の確認、超音波検査で足底腱膜の肥厚(健常者は2〜4mmに対し、足底腱膜炎では5〜7mmに肥厚)の確認が行われます(出典:日本医事新報社)。
必要に応じてMRI検査が追加されることもあります。
かかとの痛みが長引く方はCUREPRO三郷店にご相談ください
「病院で足底筋膜炎と言われたけれど、安静にしてもなかなか治らない」「インソールを使っているのに痛みが繰り返す」。
そうした方は、足の局所だけでなく、足首のアライメントや骨盤・股関節を含めた全身のバランスに原因が潜んでいる可能性があります。
CUREPRO三郷店(旧:サンクス整体院)では、かかとの痛みに対して「骨盤を整える → 背骨を整え姿勢を改善する → 股関節・足首の歪みを修正する」という3ステップの施術を行っています。
GL整体・NS整体・AB整体・パーフェクト整体の4つの施術法を、一人ひとりの状態に合わせて使い分けるオーダーメイドのアプローチです。
回内足や偏平足の方には国際特許取得のインソールによるアーチサポートもご提案しており、施術とインソールの両面からかかとへの負担軽減に取り組むことができます。
初回は約1時間をかけてカウンセリング・検査・施術を行い、かかとの痛みの原因がどこにあるのかを丁寧に特定していきます。
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